
『ビット・トレーダー』(樹林伸、幻冬舎文庫)
『金田一少年の事件簿』の原作者が書いた、トレーダー小説。
素晴らしく読ませる。
株のデイトレードという、この世で最もエキサイティングな世界を描きつつ、
犯罪小説としてズンズン話が進んでいき、
ページをめくる手が止まらない。
漫画界のヒットメーカーの筆はさすがにすごい。
何より引き込まれるのはトレードシーンだ。
刻々と変化する板の状況の描き方がリアルで、
自分がトレードしているような感覚になれる。
この作者、間違いなく、やっとるね、これ。
文句なくお薦めできる小説だ。
しかし、いちトレーダーとしては、ちょっとひとこと言わせてもらいたいこともある。
株が題材の物語というと、どういうわけだかかなりの頻度で
犯罪がからんでくる。
この作品もだ。
そりゃあ、大金が飛び交う市場には、
クリーンな人ばかりじゃなく、中にはダーティーな人もいるだろう。
しかし、あまりにダーティーなところばっかり
描きすぎなんじゃないかと思うのだ。
クリーンにやっても相場は十分すぎるほど面白いし、儲けることもできる。
とは言っても、ネットでつながったコンピューターの中だけで完結する相場で
エンターテインメント小説を書くのはなかなか大変だ。
物語を現実社会にまで広げる手段としては、
犯罪が手っ取り早いしわかりやすい。
そういうことなのだろうか。
何しろ金田一少年の原作者だしな。
読了指数
今回: +1
合計: -66
『金田一少年の事件簿』の原作者が書いた、トレーダー小説。
素晴らしく読ませる。
株のデイトレードという、この世で最もエキサイティングな世界を描きつつ、
犯罪小説としてズンズン話が進んでいき、
ページをめくる手が止まらない。
漫画界のヒットメーカーの筆はさすがにすごい。
何より引き込まれるのはトレードシーンだ。
刻々と変化する板の状況の描き方がリアルで、
自分がトレードしているような感覚になれる。
この作者、間違いなく、やっとるね、これ。
文句なくお薦めできる小説だ。
しかし、いちトレーダーとしては、ちょっとひとこと言わせてもらいたいこともある。
株が題材の物語というと、どういうわけだかかなりの頻度で
犯罪がからんでくる。
この作品もだ。
そりゃあ、大金が飛び交う市場には、
クリーンな人ばかりじゃなく、中にはダーティーな人もいるだろう。
しかし、あまりにダーティーなところばっかり
描きすぎなんじゃないかと思うのだ。
クリーンにやっても相場は十分すぎるほど面白いし、儲けることもできる。
とは言っても、ネットでつながったコンピューターの中だけで完結する相場で
エンターテインメント小説を書くのはなかなか大変だ。
物語を現実社会にまで広げる手段としては、
犯罪が手っ取り早いしわかりやすい。
そういうことなのだろうか。
何しろ金田一少年の原作者だしな。
読了指数
今回: +1
合計: -66