ラベル 文庫 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 文庫 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年5月8日金曜日

出:大いなる誤算

 『大いなる遺産(上)

大いなる遺産(下)

  (ディケンズ・著、山西英一・訳、新潮文庫)


あ、娯楽なんだ、と思った。

格調高い文学の香り、のようなものを予想していたらそんなことはなく、

いきなりあらゆるキャラが立ちまくりで、やり方としては漫画にも近い。

売る気満々やん。実際売れたんだろうと思う。


当時の社会情勢を反映した話ということらしいがそんなことはどうでもよく、

ただただ印象的な場面の数々を楽しめばよい。

主義主張も宗教色も強くないし、古典にしてはわかりやすい。


ただ、読むのにはすごく時間がかかった。

多分、翻訳の問題だろう。

訳が古いというか、言葉遣いも文の構造も、

今の翻訳家なならこんな訳し方はしないだろうな、という文章で、

難しことは何にも言ってないのにすっと頭に入ってこないところがある。

同じ新潮文庫を含め新訳が複数出ているので、

きっともっと読みやすくなっていると思う。


海外の古典がずっと読み継がれているということは、

ずっと新しい訳が出続けているということなんだと気づく。


読了指数

今回:+2

合計:-98


2025年6月6日金曜日

出:高く孤独な積みを解け

 『高く孤独な道を行け』(ドン・ウィンズロウ=著、東江一紀・訳、創元推理文庫)

シリーズ3作目。
主人公ニールの活躍が事件解決に大きく寄与している点で、前作よりはいい。

なぜかいきなり西部劇が始まる。
そこに、最強でもなんでもない主人公が放り込まれたらどうなるか。
そういう試みが面白い。

銃撃戦という身も蓋もない闘いをどう盛り上げるか。
西部劇の肝はそこだと思っているが、
まずます見事にやっているのではないだろうか。

読了指数
今回:+1
合計:-103

2025年3月5日水曜日

出:マッチョとガリ

 『初秋』(ロバート・B・パーカー=著、菊地光=訳、ハヤカワ文庫)

マッチョなおっさん探偵とガリガリ少年の話。
ストリート・キッズ』の評に「逆初秋」というのがあったが、なるほどその通り。
ただ、少年の仕上がり具合はだいぶ違う。
こういう価値観はもう古いんじゃないかと主思うんだが、
最近は逆にそうでもなくなってるのかな。
でも、ハード・ボイルドって、最近あんまり聞かないよな。

全体も各章も短くてトントン読めるのがいい。
このくらいでいいんだよなあ、全然。

読了指数
今回:+1
全体::-105


2025年2月15日土曜日

出:長い道のり

 『仏陀の鏡への道』(ドン・ウィンズロウ=著、東江一紀=訳、創元推理文庫)

シリーズ第2作。
ちょっと長い。
美しい風景描写はいいんだけど、やっぱ長い。

アジアにすごく詳しいな、というのには感心したけど、
ジャッキー・チェンやブルース・リーの痛快さには及ばないというか。

あと、主人公が、弱いけどすごい探偵の腕で活躍するというのが
見所なんだと思うけど、
本作ではあんまり活躍できてなくて、
全体としてお荷物になってるんじゃないか?
若くて未熟で、おまけにやりたくて探偵やってるわけじゃない、
というキャラなのはわかるけど。

ま、次を読みたくなるほどには面白かったが。

読了指数
今回:+1
合計:-105

2025年1月24日金曜日

出:議論の乱れ

日本語の乱れ』(清水義範、集英社文庫)

日本語に関する短編小説集。
『たとえて言うならば』という作品がよい。
「重要なことは、たとえ話なんかにしないで、事実そのものをよく見て理解して考察すべき」という主張には「その通り!」と言いたい。

そう言えば、この間新聞でこんな意見を読んだ。

「冤罪の可能性が少しでもある以上、死刑は廃止すべきだ、と言う人がいるが、それは論理のすり替えである。
交通事故で死亡する人が少しでもいる限り、自動車は走らせるべきではない、と言っているようなものだ」

って、早速すり替えとるやん。
この発言をしているのが弁護士だというのが何とも。
議論を生業としているような人がこうなのだから、
誰でもすぐこうなっちゃうってことだ。
オレも重々気をつけないと。

読了指数
今回:+1
合計:-106

2025年1月10日金曜日

出:大型新人(34年前)

 『ストリート・キッズ』(ドン・ウィンズロウ=著、東江一紀=訳、創元推理文庫)

いやあ、すごい新人が出てきたもんだね。
30年以上前の話だが。

調べたところ、この作家は結構な大御所になっていて、
大量に本を出しているのだった。
1作目って大事だね。

読了指数
今回:+1
合計:-107

2024年12月20日金曜日

出:1冊目が異色作

 『ガラスの独房』(パトリシア・ハイスミス=著、瓜生知寿子=訳、扶桑社)

主人公の状況といい職業といい、木村拓哉のドラマ『Believe─君にかける橋─』を思い起こさせたが、全然別物だった。

面白いんだけど、ちょっと思ったのとは違った。
多分だけど、あんまり売れなかったんじゃないの、これ?

帯には「巨匠の異色長編」と書いてある。
漫画や小説の世界で「異色作」というのは、「有名な作家のあんまり売れなかった作品」という意味だと思っている。
宣伝文句にはあんまり異色って書かないほうが。

いや、この作家を読むのはこれが初めてだから、もっと読んでみないと言葉通り異色なのかはわからないが。

読了指数
今回:+1
合計:-108

2024年3月25日月曜日

出:初読

 『初恋』(ツルゲーネフ・著、神西清・訳、新潮文庫)


多分、高校のときの国語の先生が勧めていて、大学生になってから買った本。

当時の新潮文庫の100冊のうちの1冊であり、

帯に『拳骨で読め。乳房で読め』というコピーが。

今の時代だったらちょっとダメなやつかな。


もちろん小説は名作であり、一読の価値あり。

あの時読んでおけば、と後悔する。

きっと今とは感じ方が全然違ったんだろうな。


読了指数

今回:+1

合計:-114

2024年3月17日日曜日

出:古い小説

警視庁草子 上 山田風太郎明治小説全集1

警視庁草子 下 山田風太郎明治小説全集2

(山田風太郎、ちくま文庫)


変な小説である。

できたばっかりの警視庁の大活躍や悪戦苦闘を描いているのかと思って読み始めたが、

むしろ警視庁に対抗する勢力に肩入れして書かれているような感じで、

どの人物に感情移入していいのかよくわからない。

筋立ても結構いい加減で適当に書いている節がある。

随所に「なにそれ?」という展開がある。


しかし、昔読んだ山田風太郎の忍者物はもっと変だった。

忍者という設定をいいことに、何でもありのバトルを描いていた。

訳が分からないのだが、なんだかぐいぐい読まされて

あっという間に読み終わってしまったのだった。


それに比べるとこの作品は読むのに時間がかかった。

読み始めてから約2年ほどかっかた。

買った時から数えれば、27年目でようやく読み終わった。

明治という時代に特別な思い入れでもなければ、なかなか大変かもしれない。

昭和に書かれた明治時代の小説を平成に買って令和に読み終わる。

何と大河な。


実はこの山田風太郎明治小説全集、全巻持っている。

どういう動機で買ったのかは覚えていないが、

目の前の本棚のちょうど目の高さの位置の棚に刺さっていて、

20年以上もずっとこっちを見ている。

あと8タイトル、12冊もある。

どうしよう。


読了指数

今回:+2

合計:-115



2020年8月24日月曜日

出:あとがきと解説と


マイナス・ゼロ』(広瀬正、集英社文庫)

これもまた、ネタバレに気を使う作品。
夏への扉』の関連書籍、と言ってしまっていいかどうか。

大変なことが起きているのにどこかのんきな感じがする。
そんな味わい。
昭和の描写が素晴らしい。
オレから言えるのは以上だ。

作者自身のあとがきと星新一の解説が参考になる。
ネタバレせずに面白さを伝える方法として。
真似できるかといえば、特に星新一のほうは無理だが。
どんな手法かは、これもまた
ネタバレになるので言えないが。

読了指数
今回:+1
合計:-115

2020年8月1日土曜日

出:計画的






十二人の手紙』(井上ひさし、中公文庫)


面白い、ということ以外、言うことができない。
どう言ってもネタバレになりそうだ。

この精密な、計画的な仕事ぶり。
膨大な下準備があったことは間違いない。
大量のメモ、下書き類が目に浮かぶ。
すべての物語作者は、
井上ひさしの仕事を真剣に学ぶべきだ。

今さらながら、惜しい人を亡くしたと思う。
もう新作が読めないということも残念だが、
ここ数年の政治状況を見ていて、
「井上ひさしが生きてたら黙ってなかっただろうな」
と思うことが多々ある。

ちょっとだけ本書の内容に触れれば、
なじみのある地名がいろいろ出てきてニヤリとする。
余計に心に刺さった。

読了指数
今回:+1
合計:-116


2020年6月29日月曜日

出:コールドスリープ




夏への扉』(ロバート?A・ハイライン、福嶋正実・訳、ハヤカワ文庫)

本書に関する年譜を記す。

1957年 原書発行
1979年 本書(ハヤカワ文庫版翻訳書)初版発行
1997年 オレ、本書を買う
2020年  オレ、本書を読了

買ったのは1997年の夏。
なぜそこまではっきりわかるかというと、
まず奥付に「1997年7月31日 43刷」とある。
そして何よりも帯に「夏のブックパーティ'97」とある。
「江口寿史イラストの特製図書カードを600名様に!」だとか。

23年もの間本棚の奥深くで冷凍睡眠していたこの本を掘り出したというのは、
コロナ休校中であまりにヒマそうだった本好きの息子に
何か読ませる物はないかと探してのことだった。
これはちょうどいいのを見つけた、そう言えばオレもこれ読んでなかったな、と
そこら辺に置いて解凍していたら 休校が終わってしまった次第だ。

原書が書かれてから40年後に本書を買った時点では、
作中で未来として描かれている年代はまだ辛うじて未来だったが、
ようやく読んだ今となってはだいぶ過去のことになっている始末。
世の中のあまりの変わりように
本書自身が一番びっくりしているだろう。

もし子どもがいなかったら一生読まなかったかもと思うと
巡り合わせというものを感じる。
なんだか息子に読ませるタイミングを逃した感もあり
再びの冷凍睡眠に──

読了指数
今回:+1
合計:-117

2014年12月14日日曜日

入:人は集まるとどうなるのか


群衆心理(ギュスターヴ・ル・ボン、櫻井成夫・訳、講談社学芸文庫)

相場心理に通じるところがあるのか、が興味。

読了指数
今回:-1
合計:-79

2014年11月11日火曜日

出:勝負のパラメーター


項羽と劉邦〈下〉 (新潮文庫)
項羽と劉邦〈下〉』(司馬遼太郎、新潮文庫)

楚漢戦争、決着。

トレーダー目線で見ると、戦争のからむ歴史物というのは
いろいろと勉強になる。

武力や勇猛さに固執した項羽と、
戦はからっきし下手だが、食料や兵員の確保の面で上回った劉邦。

勝つために大事なのは何かということは、見誤りやすい。
勝負には多くの側面があるのに、ほんの一部分しか見ていなければ、勝てないのだ。
戦場での戦闘は実は戦いのほんの一部であり、その前の準備の段階で
ほとんど決着はついている。

そういえばドラマのほうはまだ録画を見終わっていない。
こっちの決着もつけねば。

読了指数
今回:+1
合計:-77

2014年9月17日水曜日

入:(下)


項羽と劉邦〈下〉(司馬遼太郎、新潮文庫)

さて、いよいよ佳境。大河原上なら決して読まない巻。

読了指数
今回:-1
合計:-77

2014年9月14日日曜日

出:ガオと司馬


項羽と劉邦〈中〉 (新潮文庫)
項羽と劉邦〈中〉』 (司馬遼太郎、新潮文庫)

引き続き、ドラマと平行して読む。
秦と楚の争いから、楚漢戦争へ。

ときに過剰な演技で感情的に盛り上げるドラマに比べれば、
この本の描き方は淡々として見える。
その違いは、あたかも項羽と劉邦の違いのようだ。

ドラマとの平行読みは、今のところ大成功だ。

読了指数
今回:+1
合計:-76

2014年8月8日金曜日

入:白黒


項羽と劉邦〈中〉(司馬遼太郎、新潮文庫
コウが1から10まで分かる本(マイケル・レドモンド、毎日コミュニケーションズ)

中国のそばでよかった。
文化的にも経済的にも、中国のおかげでこれだけ豊かなのだ。

囲碁に関して、プロがよく言うのが
「アマチュアはコウが苦手」
ということだ。
そのほかに、「詰碁が苦手」「ヨセが苦手」と
よく言う。
だったらそこら辺を、そこら辺だけを鍛えれば
強くなれるということだ。

読了指数
今回:-2
合計:-75

2014年7月29日火曜日

出:溶け合う


項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)
項羽と劉邦 (上)』(司馬遼太郎、新潮文庫)

中国ドラマ『項羽と劉邦 King's War』を見るのと平行して読む。
同じ監督の『三国志』と俳優がかなりかぶっているし画ヅラもそっくりなので、混乱しやすいと思って
ガイドブック代わりに 読んでいるわけだが、
ドラマと小説ではエピソードの順番や内容、人物造形などがだいぶ異なっており、
かえって混乱の度を深める。
別のものとして楽しむことにする。

テレビでは、戦闘シーンをはじめとする迫力ある映像を、
小説では司馬遼太郎による歴史的背景の解説や人物評を
味わう。

いまはまだ区別がつくが、時間がたったら
エピソードや人物の違いが溶け合って、
まったく違う、オレ独自の項羽と劉邦に
なっているだろう。
それはそれで楽しみだ。


それにしても、やっぱりこの本、
持ってる気がする。
絶対どこかに積ん読、というか埋読しているはずだ。
もし見つからなくても、
テレビのエピソードの進みに合わせて
中巻を買ってくるが。

読了指数
今回:+1
合計:-73

2014年6月14日土曜日

入:混沌


項羽と劉邦 (上)(司馬遼太郎、新潮文庫)

BSフジで『項羽と劉邦』を見始めた。
そしたら、前に見ていた『三国志』と俳優がだいぶかぶっている上に、
三国志で劉備だった人に袁紹だった人が傅いているなど立場が微妙に入れ替わっており、
さらに声が変わっていたりして、はなはだ混乱しやすい。

というわけで、ガイドブックとして小説を買ってきた。
本屋に上巻しかなかったのでとりあえず上巻だけ。
中と下もあるようだが、上を読み終わったら中を、中を読み終わったら下を買うことにする。
積ん読を増やさないための作戦。

で、本屋から帰ってくると、ふと、

「この本持ってる」

という気がしてくる。、

そう思うとどんどんそう思えてきて、いや、絶対持ってるはず、持ってなきゃおかしいと確信するに至る。
昔、本屋で何度となく手に取ったことは覚えており、興味があったことは間違いない。
オレはメディアマーカー で蔵書を管理しているのだが、そこには登録されていない。
しかし、まだ未登録の本が相当あって、その中にある可能性がある。
オレのことだから買って積ん読してるに違いない。

そう思って猛然と探すが、、見つからない。
その代わり、ずっと探していた吉川英治の三国志が見つかった。

とりあえずよかった。

ドラマを見つつ、『項羽と劉邦』と『三国志』を平行して読んで
完全に混乱してみるのも一興。

読了指数
今回:-1
合計: -75

2014年1月28日火曜日

入:誰逃れ


逃れ将棋(森信雄、実業之日本社)

新種の将棋問題集。
「逆詰将棋」と銘打たれている。
王手がかかった場面から、逃げたり合駒したりして詰みを逃れるのが目的。

受け方を間違えて詰まされた、という悔しい体験をした直後に読めば
むちゃくちゃハマること間違いなし。
そうでなければ、若干キツい。
詰まされるというか、積まされる可能性が高い。

読了指数
今回:-1
合計:-70