2015年1月26日月曜日

出:筋場放浪記


筋場理論 囲碁400年の歴史を変える究極の打ち方
筋場理論 囲碁400年の歴史を変える究極の打ち方』(依田紀基、講談社)

入門者から高段者まで役立つ、革命的な棋書。

「筋場」という新たな概念を導入して、
それを使って囲碁の手筋というものを定義した一冊。
これまで意味が曖昧だった手筋という言葉に
はっきりした定義を与えただけでも大事件だ。

筋場というのが何かというのはここでは述べないが、
読めば誰にでもすぐわかる。
だから、その日の実戦から役に立つ。
かといって単純な理論ではなく、かなりの奥行きがある。

筋場理論を使った上達法は、以下のような道筋をたどることになるだろう。

まず、「次の1手を筋場に打たないようにする」。
これが、初心者でもできる第一段階。
並の囲碁ファンなら、これだけでも格段に筋がよくなる。

次に「何手か先に筋場に打たされるのを避ける」
あるいは「相手に筋場に打たせる」
という段階。
ここには読みが必要であるが、筋場理論で形の善し悪しを判断できるので、
方針は立てやすい。

で、最終的には「筋場理論の例外を知り、筋悪をわかった上であえて筋場に打つ」
ような芸当ができるようになれば、高段者レベルということになるのだろう。

筋場理論を踏まえた上で既存の手筋書や定石書を読むのも
勉強になりそうだ。
「確かに、筋が悪いと書いてある手は筋場に石が行ってるな」
などと考えながら読めばいいんじゃないだろうか。


棋士として輝かしい実績と強烈な個性を持つ依田だが、
子供をはじめとするアマチュアの指導にも力を入れているようだ。
そういった諸々がそろったことにより、筋場理論は発見された。
我々にとってこの上ない幸運だ。

読了指数
今回:+1
合計-81

2015年1月8日木曜日

入:長年の宿題


よくわかる心理統計(山田剛史、村井潤一郎・著、ミネルヴァ書房)
統計学入門(東京大学教養学部統計学教室・編、東京大学出版会)
確率パズルの迷宮(岩沢宏和、日本評論社)

今年の個人的なテーマを「統計学」とする。

長年、なんなら学生のころから30年近い間、
「統計学を本格的にやらなくては」という思いが常にあった。
パチンコを打っていたときも、株のシステムトレードを始めてからも、ずっとだ。

だいぶ遅れたが、今ならまだ間に合う。
モチベーションがちょっと高まっている今を逃したら、
もう二度とチャンスはない気がする。
今年は、他のことは捨て置いてでも統計学に打ち込む所存だ。

とりあえず、やった記憶のうっすらとある心理学周りの統計から攻めてみようか。

読了指数
今回:-3
合計: -82