『
賭けの考え方 』(イアン・テイラー、マシュー・ヒルガー 著、フジタカシ 訳、パンローリング)
こういう本が読みたかった。
こういう本が書きたかった。
ポーカーについて書かれてはいるが、
あらゆる種目で役に立つ。
パチンコ・パチスロや麻雀、そして株やFXなどのトレードにも。
『
投資苑』

にいうところの3つのM、
すなわちMind(心理)、Method(戦略)、Money(資金管理)のうち、
Mindがメインテーマであり、Moneyについても1章がさかれている。
短く言えば、
「常にベストの精神状態でプレーしなければならない。
そのためには資金管理が最重要である」
ということだ。
何らかの賭けに参加するすべての人にとって、
この本の言葉は納得でき、
思い当たる節があり、
そして耳の痛いものであるだろう。
坂本タクマくらいのキャリアになると
正直、耳にタコができているような話も多い。
しかしそれでも本書は有用であり重要だ。
なぜならそういう話が
「わかっちゃいるけどやめられない」類のことだからだ。
こういうことは何度も何度も己に擦り込まなければならない。
それでも一生かかってもなかなか完璧にはならないだろう。
ただ少しでも高みに近づけるようにと日々努力し続けるのみだ。
本書を本棚のすぐ取り出せる場所に刺しておき、
折に触れ読み返すことにする。
少なくとも1年に1度、各章のまとめのところだけでも読む。
トレードで大きくヤラレた日に、本棚の本書の背にチラリと目をやるだけでも、
心持ちがだいぶ変わってこよう。
──と、このように、
本書の素晴らしさをアピールすること自体が、
賭けの考え方に反するのかも知れない。
ライバルを教育するようなことは
長期的には損なのだろう。
どんなに素晴らしい投資本に対しても
クソミソのレビューを書く人はいるものだが、
彼らに比べれば坂本はまだまだ甘いと言わざるを得ない。
読了指数
今回: +1
合計: -61