2012年11月21日水曜日

出:すべての賭ける人へ


賭けの考え方 (カジノブックシリーズ)
賭けの考え方 』(イアン・テイラー、マシュー・ヒルガー 著、フジタカシ 訳、パンローリング)

こういう本が読みたかった。
こういう本が書きたかった。

ポーカーについて書かれてはいるが、
あらゆる種目で役に立つ。
パチンコ・パチスロや麻雀、そして株やFXなどのトレードにも。

投資苑にいうところの3つのM、
すなわちMind(心理)、Method(戦略)、Money(資金管理)のうち、
Mindがメインテーマであり、Moneyについても1章がさかれている。
 短く言えば、
「常にベストの精神状態でプレーしなければならない。
そのためには資金管理が最重要である」
ということだ。

何らかの賭けに参加するすべての人にとって、
この本の言葉は納得でき、
思い当たる節があり、
そして耳の痛いものであるだろう。

坂本タクマくらいのキャリアになると
正直、耳にタコができているような話も多い。
しかしそれでも本書は有用であり重要だ。
なぜならそういう話が
「わかっちゃいるけどやめられない」類のことだからだ。
こういうことは何度も何度も己に擦り込まなければならない。
それでも一生かかってもなかなか完璧にはならないだろう。
ただ少しでも高みに近づけるようにと日々努力し続けるのみだ。

本書を本棚のすぐ取り出せる場所に刺しておき、
折に触れ読み返すことにする。
少なくとも1年に1度、各章のまとめのところだけでも読む。
トレードで大きくヤラレた日に、本棚の本書の背にチラリと目をやるだけでも、
心持ちがだいぶ変わってこよう。


──と、このように、
本書の素晴らしさをアピールすること自体が、
賭けの考え方に反するのかも知れない。
ライバルを教育するようなことは
長期的には損なのだろう。
どんなに素晴らしい投資本に対しても
クソミソのレビューを書く人はいるものだが、
彼らに比べれば坂本はまだまだ甘いと言わざるを得ない。

読了指数
今回: +1
合計: -61