2010年12月8日水曜日

出:便乗する技術


茫然とする技術
茫然とする技術』(宮沢章夫、筑摩書房)

 まずタイトルに注目したい。
「○○する技術」というのはいつの頃からか流行り出したタイトルの付け方だ。
この本の初版が1999年だから、10年以上前からこの手のタイトルはあるということだ。

もうひとつ、「なぜ○○は○○○○のか」というようなタイトルもよくある。
売れた本に乗っかろう、というこの根性はどうだろう。
『なぜ出版社はタイトルで便乗するのか』
という本を出してやろうか。

著作権でビジネスをする出版社が、
安易なパクリに走るのはいただけない。
『パチンコトレーダー』くらいすばらしいタイトルを考え出して欲しいものだ。

本書の場合は一種のパロディーとしてこのタイトルを選んだものだろうから、
それはそれで成立する。
中身を読めば、むしろ『茫然とする技術』としか言いようがない。
とすると、パロディーではなく、この本から「○○する技術」が
流行りはじめた可能性もある。
そうだそうだ。
そうに違いない。

読了指数
今回:+1
合計:-37