2012年1月5日木曜日

入:体で覚える


触ってわかる美術解剖学(アンソニー・アペソス著、カール・スティーブンス画、榊原直樹・訳)

面白い本が出た。
自分の体を観察しながら解剖学の基礎を学ぶ。
切る必要はない。皮膚の上から触ればよい。

解剖学の本は、たとえ絵が多いものでも、
読んでいてすぐ眠くなってしまうのだが、
これならいけそうな気がする。

読了指数
今回:-1
合計:-56

2011年11月28日月曜日

入:脳の左側で描く


初めてのイラスト教室(A.ルーミス、北村孝一・訳、エルテ出版)

どうやらこのエルテ出版という会社、倒産したらしい。
先日図書館で借りて読んだ『脳の右側で描け』という本が大変いい内容だっただけに残念だ。
 全部とはいわないまでも何冊かでも引き取って、継続して販売する出版社は現れなかったのだろうか。
美術書なんて、売れてもたかが知れていそうだし、 このご時世、喜んで手を出すような物件ではないのは確かだが。
エルテ出版の本はいずれ手に入れづらくなるだろうから、すぐには読まないだろうけれども買っといた。
ほとんどの本はいずれ手に入れづらくなるのであり、それを理由に買うことが積ん読の大きな原因となっている。

出版不況の話はこのくらいにする。
『初めてのイラスト教室』というこの翻訳本のタイトルにせよ、『Successful Drawing』という原書のタイトルにせよ、なんだかちょっと違うんじゃないかという気がする。
中身は主に遠近法の話なのであって、イラストを昨日今日描き始めた人が買うと、積ん読になることはまず間違いない。
遠近法は理屈であって、数字もふんだんに出てくるから、楽しく絵を描きたいだけの人はなるべくなら避けて通りたいところだろう。
しかし理屈で片がつくのなら「感性を磨け」とかいう話よりもよっぽどわかりやすいのであって、大人の趣味としても十分成り立つのではないだろうか。
「趣味は?」「遠近法です」
かっこいいではないか。

読了指数
今回:-1
合計:-55

2011年11月17日木曜日

入:スパルタ


The Natural Way to Draw: A Working Plan for Art Study(Kimon Nicolaides, Houghton Mifflin)

大変に時間がかかると評判の美術指南書。
評判なだけでなく、実際に物理的に何時間描け、と細かくカリキュラムが組んである。
その通りにやれば、確実に進歩するであろう。

その教程は、1日3時間の練習を1年間続けろ、というもののようだ。
県の中でも結構強うほうの部活、くらいの練習量だ。
「そんなに?」とも思うし、「そんだけでいいの?」とも思う。

ほとんどの学問・スポーツ・技芸で、高いレベルに到達するために一番大事なのは、
どれだけの時間をそのために費やしたか、ということだ。
それは絵でも例外ではない。

ああ、偉そうなことを言ってしまった。
また、何年か後に、お会いしましょう。

読了指数
今回:-1
合計:-54

2011年11月2日水曜日

入:解体新書


An Atlas of Anatomy for Artists(Fritz Shcider, Dover Publications)
Drawing the Living Figure(Joseph Sheppard, Dover Publications)

美術解剖図の本。とても売れている、ベタな選択だ。

また、悪いクセが出た。
同じ分野の本を続けざまに買うという。
しかし、この歴史的円高の中、洋書を買わないなんてことができようか?
この2冊、合わせて1500円ほどで買えた。

このような、骨や筋肉の図に横文字の専門用語でコチャコチャ書いててあるのを見ると
杉田玄白にでもなった気持ちがする。
坂本タクマがこれらを読んだところで
微塵も世の中の役に立たないばかりか
本人の役にも立たないと思われるのだが。

読了指数
今回:-2
合計:-53

2011年10月28日金曜日

入:お徳用


強くなる必修手筋250(石田芳夫、日本棋院新書)

 また囲碁だ。囲碁だけで3冊溜まった。
しかしこれ、コンパクトな本の中に250もの手筋が詰め込まれている。
それを古本屋で300円で買った。
1手筋1.2円だ。儲けた。

読了指数
今回:-1
合計:-51

2011年10月22日土曜日

出:文法


人体のデッサン技法
人体のデッサン技法』(Jack Hamm、島田照代・訳、嶋田出版)

 娘が幼稚園で自慢するらしいのだ。
「パパは漫画家だから絵がうまい」と。

そんなパパは、この手の絵画技法書を初めて最後まで読んだ。
読んだだけでなく、真似して描いてもみた。
それはかなりの大仕事だ。
顔から始まって、目、口、鼻・・・と、細かく、詳しく、これでもかと描き方が書いてある。

耳のあたりでいっぺん挫折しそうになる。
全身の骨格図のあたりで目が回り、
手のあたりでは完全に挫折した。
それでも時間をおいてから己を奮い立たせて進むと、
ひざの描き方に丸2ページも割く異常なこだわりに絶叫する。

このような苦難を乗り越えて2年くらいかかって全部読んだ結果、
オレの絵は何も変わっていない。

現時点ではそうかも知れないが
これから変わるんだと思う。
語学でも、文法を知っているのと知らないのとでは、
そのあとの伸びが違う。
この本で人体の文法を身につけたからには、
今後が非常に楽しみである。

文法を身につけたと言っても、
記憶したという意味ではない。
ほとんど記憶はしていないが、
こういう本が手元にあるだけで身につけたと同じことなのだ。
書棚にあるだけでスキルが上がる本、そういうものは確かにある。

読了指数
今回:+1
合計:-50

2011年10月9日日曜日

入:学びの場としてのポーカー


賭けの考え方(イアン・テイラー、マシュー・ヒルガー、フジタカシ・訳、パンローリング)

ポーカーの本ではあるが、ギャンブルや投資全般に役立つ、と評判の書。

 震災後、互いに滅ぼし合うというどぎついゲーム性に若干嫌気がさし、ポーカーから遠ざかっていた。
最近になってようやくそういう気分も薄れてきたところに、この本が送られてきたことで、
もう一度ポーカーを学んでみようという気になってきている。

ポーカー自体で金を儲けようとかいうことではなく、
ひとつの面白いゲームとして、あるいはトレードに役立つ心構えを学ぶ場として
ちょっとやってみよう、という感じだ。

読了指数
今回:-1
合計:-51

2011年9月26日月曜日

入:定石はずれ


石田秀芳のやさしく考える定石(石田秀芳、NHK出版)

積ん読しないための定石は、

「1冊読み終わるまで買わない」

だったはずじゃないか。
この間買った碁の本をまだ読み終わっていないのに。
いかん。いかんぞ。

読了指数
今回:-1
合計:-50

2011年9月11日日曜日

入:もはや老後か


ヨセがやさしくなる淡路語録(淡路修三、NHK出版局)

 また碁の本を買ってしまった。
碁にハマるのは、もうちょっと歳を取ってからと思っていたのだが。

読了指数
今回:-1
合計:-49

2011年9月9日金曜日

出:碁のバッティングセンター


ひと目の手筋―やさしい問題を反復練習 (MYCOM囲碁文庫)
ひと目の手筋―やさしい問題を反復練習』(趙治勲、MYCOM囲碁文庫)

好きな囲碁棋士は誰かと訊かれたら、趙治勲と答えることにしている。
一度も訊かれたことはないが。

この本はすでに2周した。
かなり気持ちいい。

見過ごされがちだが、この手の問題を解く目的のひとつに
「気持ちよくなりたいから」というのがある。
この本には、ほどよい難易度で気持ちよくなれる問題が詰まっている。
問題は、気持ちいい瞬間だけが詰まっているのがいい。
野球の一番気持ちいところをやりに行く
バッティングセンターのようなものだ。

囲碁の場合、一番気持ちいいのは石を取ったときだ。
子供達の碁を見ているとよくわかる。
ポン抜いた瞬間、彼らの脳には、
買い持ちしている株が急上昇したときに我々の脳に出るのと
同じ物質が出ている。

死にそうな石が活きたときもなかなかの快感だ。
わざと攻められそうなところに打ち込んでいくのも
その快感を得るためなんじゃないか。
人によってはそっちの快感のほうが石を取る快感よりも大きい
のかも知れない。
趙治勲がまさにそのタイプだと思われる。

詰碁は死活という囲碁の根源的な喜びを扱うものだが、
手筋問題の場合、さらに
「自分の石が生還した結果として敵の石が死ぬ」という
二重の快感が含まれるものがある。

やり出すと止まらないのだった。

読了指数
今回:+1
合計:-48