2015年9月10日木曜日

出:「師」


高勝率システムの考え方と作り方と検証 (ウィザードブックシリーズ)
高勝率システムの考え方と作り方と検証(ローレンス・A・コナーズ、シーザー・アルバレス、マット・ラドケ[著]、長尾慎太郎[監修]、山口雅裕[訳])

逆張りといったらコナーズだ。
もはや“師”だ。

コナーズの他の本もそうだが、何しろルールが明確なのがいい。
トレード本では、ルールの細部についてはぼかしているものもあるが、
コナーズ本ではそういうことがない。
パラメーターも含めて完全にオープンだ。
だから、読者は即座にプログラム可能で、検証可能だ。

7割8割当たり前の、驚異的な勝率のシステムが並ぶ。
「どうせ、アメリカ市場では通用するけど、日本じゃダメなんでしょ」
と思うかも知れないが、
いくつか検証してみた結果、
日本市場でも十分機能しそうだ。

ただし、まったくこのまま日本で使えるか、というと、
そうとも言い切れない。
日米の市場の違いについて注意が必要だ。
例えば本書にはETFを取引対象とするシステムが出てくるが、
日本市場では流動性が十分なETFの銘柄が少ないので
ETFのみでトレードするのは難しそうだ。

とはいえ、考え方としては幅広く応用可能だと思うので、
自分の取引市場や好みに合わせて調整をすればよい。


わかりやすさからいっても、システムのネタ本としては
最上の部類に入るだろう。
使いこなせるかどうかは最終的にはトレーダー自身の腕によるわけだが。

読了指数
今回:+1
合計:-94